こんにちは、ミクmamaです。
前回の記事では、長男がぶつけてもいないのに足中あざだらけになり、
ITP(特発性血小板減少性紫斑病)と診断されて即入院が決まるまでのことをお話ししました。
※当時は「特発性血小板減少性紫斑病」と説明を受けましたが、2025年4月から名称は「免疫性血小板減少症」に変更されています。

今回はその続き、
1歳9か月の長男が、たった1人で1週間入院することになったときのことをお話ししたいと思います。
当時はまだ2022年──。
コロナの名残が色濃く残っていて、入院にもいろいろな制限があったんです。
同じように小さなお子さんの入院を経験する方、付き添えるかどうか不安な方に、
少しでも気持ちが届けばと思って書いています。
※これは私個人の体験談です。症状や治療の内容は当時のうちの子の場合のものです。お子さんの症状や治療については、必ず主治医にご相談ください。
バタバタの入院初日──
頭部CT検査が終わったのが12時半。
「お腹すいた…」
大人の私が腹ペコで暴動を起こす一歩前だったので、きっと長男はもっと腹ペコ。
でも幸い、長男は泣いたり騒いだりはしなかったので助かりました。
長男くん、えらかったぞ!
そこからいよいよ入院する病棟へ向かうことになったのですが、
今からでは病院提供のお昼ごはんの手配は間に合わないとのこと。
病棟に行く前にお昼ご飯を用意するように言われたので、
病院の売店で、長男が食べられそうな種類を選んで焼きたてパンを買っていきました。
小児病棟の入院ベッドに到着するや否や、昼食タイム開始。
先ほど購入したパンとヨーグルトを食べさせることにしました。
長男くんにとって、まだ数えるほどしか食べたことのなかった市販の菓子パン…。
(アンパンマンスティックくらいは食べてました)
「やったぜぇ〜!」っという心の声が聞こえてきそうなくらいの勢いで、
夢中になって食らいついていました。

あの食べっぷり、今でも思い出すと笑える。笑
(そして今ではパン大好き人間です。)
私もパンをかじりながら一息ついた時、ふとあることに気がつきました。
そもそも今日は「かかりつけ医に行って帰る」つもりだったんです。
かかりつけのクリニックまでは自宅から徒歩数分。
行って終わったらすぐ帰る予定だったもんで…
替えのおむつ、持ってきてないー。泣
恐る恐る確認すると…。
長男のおむつはもう、ぱんぱかぱん。
ですよねー。
ごめんよ…、長男くん。
大きい病院に行く可能性を考えておけば、こんなことには…。(反省)
(いつでも持ち歩け!って話なんですけど。苦笑)
しかも近隣にはコンビニをはじめ、ドラッグストアがなっしんぐ。
…詰んだねー。
もう仕方なく、看護師さんに相談。
「荷物を取ってきた時に、1枚返してもらえれば大丈夫よ」
と、病院のおむつを1枚貸してくださいました。
すみません…必ず返します。
こうして無事に長男のおむつもスッキリ解決。
パンを食べたら、お昼寝必須の息子はあっという間に夢の中へ。
ちっちゃな手の甲に施した点滴が、痛々しい。
さらに落下防止の大きな柵がついたベッドが、なんだか複雑な心境…。
(もちろん柵はないと落ちてしまうので必須!でも見た目が重々しいというか…)

入院手続きがひと段落し、今度は入院用の荷物を取りに自宅へ一度戻ることに。
次会えるのは、夜ご飯の介助のタイミングでの面会。
バイバイを言いたかったけど、起こすのも可哀想だし。
気持ちよさそうに寝ている長男を見届け、看護師さんに声をかけて自宅へと戻りました。
「付き添い入院はできません」と言われて
入院が決まったと同時に言われたのが、付き添い入院は難しいということ。
当時はコロナの影響で、付き添い入院ができるのは個室のみ。
その個室は満床で使えず、長男は大部屋に、家族の付き添いなしで入院することになったのです。
まだ1歳9か月──。
言葉もまだ十分ではない子が、1人で病院で過ごすなんて想像もできなかったです。
本当に大丈夫なのだろうか…。
さらには面会にも厳しい制限が…。
面会が許されているのは、15時前後のおやつの時間に1時間と、夕食の介助のときだけ。
それ以外の時間は、家族がそばにいない状態で過ごすことになります。
「こんな小さな子を1人にして大丈夫なの?」
「夜、寝れるのかな…」
──頭の中はそんな思いでいっぱいで、正直、すごく不安でした。
でも、決まりは決まり。
受け入れるしかありませんでした。
次男はまだ生後2か月。夫と入れ替わりの面会
我が家には当時、もう1つの懸念事項がありました。
何を隠そう、この時次男は生後2か月。
新生児に近い赤ちゃんを連れて病院に行くわけにもいかない…。
(病院からも、赤ちゃんを連れての面会は難しいと言われていました。)
かといって長男の面会は行きたい。
帰宅後に夫と話し合い、夫と入れ替わりで面会に行くことにしました。
幸い入院が決まった週は、夫も仕事の調整が利く時期でした。
私が行くときは夫が次男をみて、夫が行くときは私が次男をみる。
15時の面会は夫が行って、夕飯の介助は私が行く。
こうして毎日、夫婦で長男のもとへ通いました。
入院中に持ち込めたおもちゃ
おもちゃは、名前を書けばいくつか病室へ持ち込むことができました。
少しでもお家で遊んでいるような気分になれるように…。
と思った母の願いとは裏腹に、
長男が特に気に入ったのは、病院で貸してもらった新幹線のおもちゃ。笑
入院中はずっとそのおもちゃで遊んでいたようです。
やっぱり目新しいおもちゃは魅力的ですよね。
あまりにも気に入っていたので、退院後、同じものを買ったくらいです。

今振り返っても、よく回していたなと思います。
あのころは必死で、感傷に浸る余裕すらありませんでした。
口に出してしまえば、心配が尽きることはありません。
病気の治癒、1人での病院生活、今後の生活における制限…。
でも、いくら悩んでも日々の生活は止まってくれません。
「小児のITPは自然に回復することが多い」
この言葉を信じて、治療は先生方に任せる。
私たちは私たちのできることを着実にやっていこう。
免疫グロブリンの点滴──1回では足りなかった
入院中、長男は免疫グロブリン(ガンマグロブリン)の点滴による治療を受けました。
治療方針の説明はこうでした。
免疫グロブリンを投与し、そのあと血液検査で血小板の回復をみていく、と。
どのくらいで血小板が戻るのか、いつ退院できるのか。
ネットで調べても経過はさまざまでした。
すぐに回復した例もあれば、数か月にわたって経過をみている例もあり、
慢性化という言葉まで目に入ります。
調べれば調べるほど、不安が増すばかり。
先生からもいろいろなリスクを説明されましたが、正直、なかなか頭に入ってきませんでした。
ただただ、回復を信じるしかありませんでした。
入院開始とともに免疫グロブリンを投与開始。
翌日にさっそく血液検査で経過を見てみることになりました。
1回目の投与のあと、血小板の数値に改善が見られ、約40,000/μLまで回復!
1回の点滴で結構効果があったことに、ホッと胸を撫で下ろしました。
「このまま数日間、血小板の数値が悪化しなければ退院できるでしょう」
よかった!
数日の入院で済みそう!
そう思ったのも束の間、3日後に受けた血液検査で血小板数は約30,000/μLまで低下。
やっぱりそう簡単にはいきませんでした。
低下が確認されたことで、退院は延期。
2回目の免疫グロブリンの投与開始。
小さな体に点滴の管がつながれ、指には酸素の値をはかるサチュレーションのモニター。
たくさんのコードに囲まれながらも、おもちゃで元気に遊ぶ長男。
こんなに元気なのになぁ…。
【ITPの治療について(調べたこと)】
- 子どものITPの治療は、血小板を完全に正常へ戻すことよりも、自然に回復するまでの間の危険な出血を防ぐことが目的とされています
- 治療の選択肢の1つが免疫グロブリン(IVIG)の点滴で、ほかにステロイドなどもあります
- 子どものITPは多くが時間とともに自然に回復していくといわれています
※ここに書いたのは私が後から調べた一般的な情報です。治療方針はお子さんの状態によって異なります。詳しくは必ず主治医にご確認ください。
夕食介助のあと、大泣きで手を振る姿が忘れられない
面会の中でも、いちばん胸が締めつけられたのが夕食介助のあと、帰るタイミングでした。
ごはんを食べさせて、少しの時間ですが一緒に過ごして。
「面会終了の時間です」
看護師さんの合図で、面会に来ていたママさんたちが一斉に病室から出ていきます。
私もその流れで、病室を出なくてはなりません。
悲しい顔を見せないように「またね」とバイバイをする。
その瞬間、長男はもちろん大泣き。
ですが、それでも小さな手を振ってくれるのです。
行かないで、と泣いているのに、それでも手を振ってくれる。
私には、「ママが帰ることを分かって、我慢している」ように見えました。
あの姿は、今でも忘れられません。
そばにいてほしい気持ちと、それでも手を振ってくれた長男の姿。
1歳9か月の長男にそんな思いをさせている。
これほど胸を締め付けられることはなかったです。
後ろ髪を引かれる思いで病室を出て、廊下で何度も振り返りました。
「ごめんね…」
心の中で何度もそう繰り返しながら、家で待つ次男のもとへ帰る毎日でした。
退院の日、スタッフさんとハグでお別れ
2回目の投与を経て、血小板は少しずつ回復。
退院のころには約64,000/μLまで戻り、ひとまず自宅で様子をみられる状態になりました。
長男の退院までの経過がこちら。
| 時期 | 血小板数と経過 |
|---|---|
| 入院後 | 1回目の免疫グロブリン治療 |
| 翌日 | 約40,000/μLまで回復 |
| 3日後 | 約30,000/μLへ低下 |
| その後 | 2回目の免疫グロブリン治療 |
| 約1週間後 | 約64,000/μLで退院 |
1人で頑張った長男。
あんな寂しい思いをしていた長男。
きっと私から離れずに抱っこして病院を出るんだろうな…。
なんて心配していた私をよそに、お世話になったスタッフさんを見つけて一直線に走る!
スタッフさんも長男に気づいて待ち構えてくれていて、熱いハグを交わしていました。
…おいっ!笑
でもこれも、入院中に病棟のスタッフさんたちが長男によくしてくださったからこそ、
ハグしたくなるほど仲良しになれたんだなとありがたく感じました。
あんなに大泣きしていた子が、最後はちゃんと自分の力で、新しい環境に馴染んでいた。
1人で頑張った1週間で、この子なりにたくましくなったんだなと、胸がいっぱいになりました。
親が思っているより、子どもはずっと強い。
そう実感した瞬間でした。
おわりに
小さなお子さんの入院、しかも付き添えないとなると、不安は計り知れないと思います。
あのころの私も、毎日が綱渡りのようでした。
でも、感じたのは──子どもは、私たちが思うよりずっと強いということです。
1人で頑張って、スタッフさんと仲良くなって帰ってきた長男の姿が、今でも私の支えになっています。
ただ、退院は「治った」ということではありません。
次の記事では、退院後の経過と、「本当に治るの?」という不安にどう向き合ったか──
数値が再び落ちて再入院がよぎった日々から、治療終了までをお話しします。
同じように不安な時間を過ごしている方に、「わが家もこうだった」という一つの体験が届けばうれしいです。


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